福祉の仕事に必要なもの
福祉の仕事につくためには、まずどのようにすればよいでしょうか。
「あなた」の住んでいる地域の社会福祉協議会や各県の福祉人材センターなどを訪ねてください。
そこから得た情報でまず第一歩が踏み出せると思います。
紹介された職場では、まずあなたが、何ができるか、何をしたいかを、はっきりと雇う側に伝えることです。
たとえば高齢者の介護をする施設に働きたいとか、ホームヘルパーになりたいとか。
福祉の仕事にとって必要なことは何でしょうか。
福祉サービスを現場で担う人々に対して、先駆者たちは、いろいろなことを言ってきました。
たとえばそれらを要約すると、私は、「熱い胸と冷たい頭と蓮しい腕」ということになると思っています。
いろいろな人がいます。
その人たちの一人ひとりの心をキャッチし、その人と同じ心の世界に立っていっしょに生きていくという熱い想いがなければ、福祉の仕事はできません。
と同時に、そういう熱い想いが実際にいかされるためには、その人を充分に理解する冷たい頭で、その人の個性や生活の状況、それまでの生活の歴史などをとらえ、理解することが必要になってきます。
しかし、それだけでも足りないと思います。
そのような熱い胸と冷めた頭でキャッチしたその人の生活上の必要を支え、またお互いに努力するために、
逞しい腕、つまり体力と身体を動かして実践する実技で担える力量が必要です。
以上のような在り方のなかで、とくに最近は、冷めた頭をより高めるための資格制度ができてきました。
また、その前提として実習を必要とすることを通じて、熱い胸や逞しい腕も育むことができるチャンスが、短期間ではありますが用意されました。
そのことが福祉の仕事にとって、前進であったということはまちがいありません。
しかし一方で、資格そのものがいまだ「名称独占」(その資格は、他で使ってはいけないということであり、
結果として、その仕事の社会的裏付けとなるもの)といわれる資格にとどまっています。
その資格をもっていなければその業務を行えないというところまで早く高めることが必要です。
さらにそれにふさわしい諸条件が整っていないことなどの問題があります。
しかし一方では、資格をとってしまえばそれで満足という人もなかにはいます。
実は、「資格は一つの条件であっても全てではない」ということも一方で考えていく必要があります。
「何のための資格か」「誰のために使う資格か」ということが、はっきりわかっていないと、それは何にもなりません。
最近、福祉の仕事を雇う側の立場の人、実際に福祉サービスを利用する人々がよく言うことがあります。
それは、多少頭がよくても、やる気と人柄が、さいごは重要だということです。
たしかにものが覚えられ、知識が豊富であっても、その人にやる気がなければ、福祉の仕事はやり通せないことは言うまでもありません。
と同時に、人間が人間を扱う仕事である以上、その人の人柄というものは、決定的な意味をもちます。
ことに障害をもっている人やあるいは社会的に弱い立場にある人は、人の心にきわめて敏感です。
それだけに福祉サービスを担う人の人間性ということが、大きく問われてくるのです。
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