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福祉の職種と資格と職場の関係
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福祉の仕事の労働組合
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福祉の仕事の休憩休暇
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福祉職の就職・求人・採用状況
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福祉の仕事の収入(賃金)、その他の待遇
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福祉の労働条件はどうなっているか
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福祉の資格の意味
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福祉の仕事の魅力
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福祉の仕事に必要なもの
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福祉の仕事への関心を持って頂くために
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福祉の職種と資格と職場の関係
複雑な関係
福祉の仕事は複雑である。
なぜならたくさんの職種(職名)と資格と職場があり、それらが複雑な関係にあるからである。
同じ資格でも通用する職場はいくつもあるし、職場によって職種(職名)が変わる場合がある。
また、同じ職種でも職場によって仕事の内容が違ったりもする。
たとえば、いま話題の「介護福祉士」という『資格』をもつ人は、「特別養護老人ホーム」や「身体障害者療護施設」などの『職場』で「寮母」という『職種』にもつくが、
在宅福祉サービス分野の『職場』では「ホームヘルパー」という『職種』にもつく。
また、「児童指導員」という『職種』は「養護施設」という『職場』にも「重症心身障害児施設」という『職場』にもあるが、その仕事の内容はかなり異なる。
前者は保護者のいない子どもの「親代わり」になって学習面も含めて生活指導をする仕事であり、
後者は重度の障害児に対して、介護をはじめ生活の援助をする仕事である。
こうした関係のなかでわかりやすいのが資格と職種(職名)と仕事の内容が一致しているものである。
福祉の仕事として需要が多い「理学療法士」や「作業療法士」などがこれにあたる。
仕事をする職場はいろいろだが、「理学療法士」という名称は、国家資格名であり、同時に職種名でもあり、病院でも施設でも理学療法士がおこなっている仕事の内容は基本的には同じである。
「栄養士」や「看護婦」についても同じことが言える。
このようにあらゆる資格と職種が等しい関係にあって、その職務内容の範囲も決まっていれば、福祉の仕事ももっとわかりやすいのだが、残念ながらいまのところそうなっていはいない。
というのは、介護福祉士や社会福祉士という国家資格が誕生したのが1987年であることからもわかるように、まだまだ福祉の仕事には「発展途上の領域」が多いからである。
新たな種類の施設やサービス機関が誕生すると同時に、仕事の専門性への要求もこれからますます高まりそうだ。
当然、新たな資格が生まれたり、従来からある資格が見直されたり、また、専門的な仕事のなかには資格化を求める動きもある。
カテゴリー:福祉の仕事選び
福祉の仕事の労働組合
福祉職場の労働組合には、個人加盟の全国保育福祉労働組合があるが、地域の社会福祉協議会の職員のように、自治体の労働組合に所属しているところもある。
しかし、圧倒的多くの職場に組合はなく、未組織状態なのが現状。
一方、職場のなかには就業規則などがあいまいであったり、前近代的感覚の経営者も存在する。
さらに、家族経営(世襲制的)的な施設のなかには、民主的な経営が難しい状況もあるようだ。
福祉職場で働くには、熱意や人間に対する思いやりの心が必要なのはいうまでもないが、それと同時に民主的で健全な職場環境をつくっていくための努力を働く者一人ひとりがしていく必要がある。
それができないと、結果的には施設の入所者など、福祉の対象者に影響を与えるようになってしまう。
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福祉の仕事の休憩休暇
社会福祉の仕事は事務系の労働現場と違って、人を相手にした労働であるため、昼休みなどは特にゆっくりとれないところが多い。
適所の障害者施設などはその典型である。
休暇等については、土曜日、日曜日、祝日に限らないが、月8日間(週休2日制)になりつつある。
さらに、夏休みや正月休みなどの特別休暇は、多くの施設で実施している。
ただし、福祉施設は利用者が24時間生活している(適所型はこの限りでない)わけだから一斉に取得することはできない。
そこで、勤務時間と同じく職員間で調整をして取得している。
さまざまな理由で日曜日等に休暇が必要な場合は、勤務表作成の時点(1カ月から2カ月前)に申し出ておけば当然休暇は取れる。
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福祉職の就職・求人・採用状況
1987年に制定された「社会福祉士及び介護福祉士法」による国家資格誕生以来、年々資格取得者は増加し、福祉の職場では資格者有利の傾向にある。
バブル経済崩壊後、新卒者の就職は難しくなってきた。
また、経済よりも心の豊かさへの関心が高まり、介護問題を中心に高齢社会への対応の必要性が理解されてきた。
さらに、ボランティア活動を通して福祉分野へ関わる人が増えるなど、さまざまな要因が重なって、福祉分野で働きたい人の数はこのところ増加の一途をたどっている。
したがって、漠然と福祉の仕事につきたい、と考えていたり、福祉の仕事はだれでもできるなどと簡単に考えているとしたら、「かつてとは事情が違ってきている」ことをしっかり理解しなくてはいけないだろう。
では、福祉の仕事、希望の職種につくためにはどうしたらいいのだろうか。
一番確実なのは、希望する仕事が必要とする資格をとるための進学コースを確認し、基礎的知識と実習などを終了すること。
次に、アルバイトやボランティアなどの実体厳を含めて自分の適性を判断すること。
ここで重要なのは、資格や知識を習得しても、実際に福祉の職場で長く働き続けられるとは限らないという認識をもつこと。
「福祉は人なり」とよく言われるとおり、その人がもつ個性や感性が仕事と密接な関わりをもっているだけにまず、「実体験」することが大切だといえる。
次に主な福祉の仕事について、分野別に今日的傾向を説明してみたい。
高齢者の介護に関わる分野
まず、高齢者の介護に関わる仕事について。
「寮母」として働きたい場合、介護専門学校(昼間2年・夜間3年)を卒業することで介護福祉士の国家資格が取得できる。
そうしたら、基本的には学校が斡旋・紹介する求人先を丁寧に受験すること。
実習先での印象は採用の可否に大きく影響するので、実習は大切にすること。
傾向としては資格取得者で新卒が有利だ。
無資格でかつ他の職種から転職する人はどうなるかといえば、年齢やこれまでの社会人としての信頼性が大きく左右する。
寮母職の採用年齢は20〜30歳前後(地域によって多少異なる)と年々若くなっている。
パート職ではこの年齢の幅が少し広がる。
資格無しでも応募できるところはまだあるが、全般的には資格取得者が増加するなかで厳しくなる傾向にある。
ホームヘルパーとして働く場合は、採用される年齢は寮母職より少し広がって、40歳前後も可能性はあるが、2級以上のヘルパー研修を受けていることや、介護福祉士の資格を問われることが増えてきた。
ヘルパーの養成研修は都道府県、市区町村で実施している。
時間的余裕のある人は受講することをお勧めしたい。
なお、ヘルパーの採用形態は自治体によってまちまちである。
全国的に公務員としての採用は減少傾向で、社会福祉協議会職員としての採用(非常勤が多い)か福祉公社、在宅介護支援センターなどが採用している。
また、今後はシルバーサービス分野での採用も増加が予測される。
総じて、ヘルパーはパートか非常勤の登録制で、賃金保障が不安定な場合も多く、制度的課題を抱えている。
未経験者の人の就職は経済的事情が許すのなら、パート職としての採用まで広げて選択すれば、可能性は高まる。
また、事前に近くの福祉施設に出向いて見学やボランティアの受入れなどが可能かどうか確かめたり、施設の内容に直接触れる機会をつくる努力が必要だろう。
福祉施設は地元との結びつきを大切にするから、採用の際、通勤距離は近いことも有利に働く。
高齢者関係の施設の生活指導員になるのもなかなか難しい。
配置数も少なく、福祉系の4年制大学が増加していて希望者が急増しているからだ。
これに加え、多方面にわたる仕事の領域をこなせる人材を即戦力で採用したいと希望する施設が多いこと、
さらに公的介護保険などの動きを見込んで、社会福祉士の資格を条件として示す施設が増えている。
児童福祉に関わる分野
次に児童福祉に関わる分野だが、これは全国的に希望者が多く、その割に就職先は少なくきわめて難しい。
今日ではこの分野は、保母資格か児童指導員として任用される資格がないと採用されないと考えた方がよい。
代表格の保育所は、設置数が減少傾向にあり、また、労働条件が整備されて退職する人も減少(特に公立関係)し、定着率が高いので、採用枠が狭くなっている。
保母養成校(短大・大学含む)の新卒でも就職難が噴かれている。
養護施設については、保母か児童指導員として任用される資格をもっているこ福祉の仕事・資格・職場マルチガイドとで採用になるが、
この分野も希望者の方が採用先よりはるかに多く、就職難となっている。
一般に、広く募集要項が出回ることがなく、福祉系の学校の実習生やボランティア活動の実践者など、養護施設に常に何らかの関わりをもつ人のなかから採用される場合が多い。
このような現実のなかで、転職者の採用は一層きびしくなっている。
したがってとにかくまず、施設を実際に知る機会をつくること、次に資格をまだ取得していない人は必要な手だてをすること。
今後、地域子育て支援センターなど、新しい機能を持つ施設も増加する予定だが、採用条件が非常勤だったり、過去に児童関係の実務経験があるかなどを問われることもあり、
広く門戸が開かれるという期待はできない。
障貴著に関わる分野
障害者に関わる分野については、資格を問うところと人物本位のところとばらつきがある。
社会福祉主事任用資格、教職免許などが有利となることもあるが、福祉の資格のほかに自動車運転免許は必須条件。
障害者施設では、処遇の内容が施設によってそれぞれ違うので、事前見学をする必要があるだろう。
ほかの仕事からの転職希望者でも特別な技術(陶芸、コンピュータ、印刷、養鶏等)をもつ人は作業指導員への採用の可能性もある。
社会福祉協議会
特定の対象者に深く関わる仕事ではないが、社会福祉協議会職員は、近年希望者急増の人気職場となっている。
公務員に準ずる保障や日勤体制が基本であることなどに魅力があるようだが、実際の仕事内容は事務だけではない。
広く社会福祉の知識と実践力、企画力が要求される。
地域の社会福祉協議会はそれぞれ個性もあり、最近では福祉センターや高齢者サービスセンターなどの事業も多く運営しており、介護福祉士、社会福祉士の資格も生きてくる。
募集は不定期であり、かなり年度の後半(1月を越えてから)頃の募集も多く、新卒者は待ちきれないかもしれない。
以上が代表的職種の現況だが、各県の福祉人材センターのおこなうガイダンスや合同面接会の案内資料などを活用することも就職への足がかりとなる。
カテゴリー:福祉の仕事選び
福祉の仕事の収入(賃金)、その他の待遇
賃金については、一般の社会福祉施設(民間)の場合は、国から施設に支払われる措置費から基準に従ってまかなわれる。
この基準は国家公務員の給与に準拠しており、これを基に、都道府県、市区町村がそれぞれの給与水準との差額を補填している場合もある。
しかし、措置費による賃金は、一定の枠が決まっていて、各施設で働く職員の勤続年数には連動していない。
つまり、それぞれの職員の在職年数等を勘案せず賃金を算出するため長期勤続者の多い施設は給与額に限界が出る仕組みになっており、
現実的には生涯賃金として公務員給与が確実に保障されてはいない。
施設では原則として、賃金に男女の差はない。
しかし資格の有無によって若干の差がある場合もある。
賃金以外の待遇では、職種によっては手当が加わり、その他は一般企業のように社会保険や退職金制度、交通費、住宅手当、扶養手当、ボーナスなどがある。
このほか、近年では福祉従事者の福利厚生センターができ、立ち遅れていた福利厚生面の制度が動き出している。
職員寮は年々減少している。
地理的に不便なところや養護施設のように勤務体制が不規則なところでは敷地内に寮をもつところもある。
住宅手当は決して十分とは言えず、家賃の高い地域での就職は若い人ほど、家賃支出が負担になる傾向がみられる。
ところで、「福祉施設の職員は公務員になる」と思い込んでいる人がかなりいるが、あくまでも社会福祉法人立の施設の場合は、身分はその法人の職員であり、公務員ではい。
したがって、年金は厚生年金であり、社会保険は政府管掌の社会保険になる。
このほか、産前産後の休暇や育児休業制度が適応されるようになり、女性にとっては働きやすくなってきた。
ただし、福祉施設は職員の配置人数は十分ではなく、有給休暇をとることは一般的になかなか難しい。
休暇は労働者として当然の権利だが、常に職員間のコミュニケーションを円滑にし、日頃誠実に勤務をしていないと、とっさの休暇や長期休暇を取得することが難しくなるようだ。
カテゴリー:福祉の仕事選び
福祉の労働条件はどうなっているか
社会福祉の仕事を働く職場別にみると、福祉施設が圧倒的に多い。
しかしその他にも、社会福祉協議会や福祉公社、行政機関、さらに共同作業所や一部の保育所など無認可施設やシルバーサービスなどもあり、福祉の職場の労働条件は一様ではない。
また、職種によって労働条件(特に勤務形態)は大いに異なる。
勤務形態
福祉労働の代表的な職場である(福祉)施設を例にとると、ここでは「週40時間労働」が適応される。
ただし、福祉施設は変形労働時間制(一定期間を平均して週の法定労働時間に換算するもので、1ヶ月単位での換算が一般的)を採用していることが多い。
勤務形態は、同じ職場でも職種によって違うが、通常、「日勤型」・「夜勤型」・「宿直型」にわかれ、おおむね次のような時間帯となる。
「日勤型」は、一般的な例だと、平日は午前8時半から午後5時までの勤務で、土曜日は正午まで、休日は日曜、祭日と指定土曜日。
在宅の利用者を対象とした適所型の施設での仕事がこれにあたり、適所の身体障害者授産施設の指導員や高齢者の在宅(デイ)サービスセンターの指導員、保育所の保母などの仕事が代表的なもの。
「夜勤型」は、一般的な例だと、週に1度午後5時から翌日の午前9時までの夜勤勤務と、日勤(例 午前8時半から午後5時)を週1、2回、早番(例 午前7時から午後3時半)を週に1回、遅番(例 午前10時から午後6時半)を週に1回組み合わせた形になる。
休日は交替で勤務する。
常時介護や養護が必要な利用者のいる施設での仕事がこれにあたり、特別養護老人ホームの寮母や乳児院の保母、介護を必要とする障害者施設の指導員などの仕事が代表的なもの。
また、夜勤の時間帯は、所定労働時間内の勤務となる。
「宿直型」は、一般的な例だと、週に1度午後10時から翌日6時までの宿直勤務のほか、週に2、3回の日勤と週1回ずつの早番と遅番を組み合わせた形になる。
休日は交替で勤務する。
入所型の施設での仕事がこれにあたる。
宿直勤務は、夜勤とちがい所定労働時間外での待機という扱いとなる。
日勤の代表的な職場である適所型施設の勤務は、午前8時半から午後5時半前後までの勤務で休憩は1時間。
1日8時間労働で週5日勤務が原則。
施設ではないが、社会福祉協議会や福祉関係団体の多くは日勤体制が多く、その他の労働条件も公務員に準ずる形がとられている。
これに対して入所施設は、交替で宿直や夜勤にあたるローテーション勤務となる。
ただし、養護施設については他の施設と大きく違う場合があるので注意を要する。
というのは、養護施設は子どもの生活時間に合わせて職員の労働時間が決まる。
したがって、子どもたちが学校や保育所などに通っている間の日中は、職員の手をそう必要としない。
一般家庭と同じように朝と、夕方から夜にかけて、子どもたちは職員を必要とする。
そこで、断続勤務と称する勤務時間の導入が多い。
たとえば、6:30〜9:30勤務〜休憩〜15:00〜20:00勤務というように1日の労働時間が決まってくる。
また、最近では、グループホームの養育形態が増えている。
これは、子どもが5〜6人と男女ペアの職員とでグループを組んで疑似家庭をつくり生活をする形態で、一般の家庭生活により近い形で子どもたちの自立性を図り、家庭労働のこまごまとしたことを体験させることをねらいとしている。
この方法だと勤務としては宿直の回数が多く(月8〜10回)なり、家族を持つ女子労働者にとっては、家庭生活との両立が難しい。
養護施設は他の施設より、総じて勤務時間が不規則になりがちであり、長時間拘束、長時間勤務の割合が多い。
また、ホームヘルパーについては労働条件(雇用形態・賃金・身分等)が自治体ごとにまちまちであり、かつ、パート労働の形態が圧倒的に多いから、就職を希望する場合は要注意。
このほか、特殊な勤務形態としては教護施設の例があり、結婚しても同一敷地内に職員住宅があることも多い。
また、全般的に住み込み制は減少しているが、養護施設や障害者施設の一部ではこの形態をとっているところもある。
夜間における勤務形態勤務形態
| 勤務形態 | 施設の種類 | |
|---|---|---|
| 3直三交替制 | 特別養護老人ホーム、身体障害者療護施設、乳児院 | |
| 2直二交替制 | 精神薄弱者更生施設、精神薄弱者授産施設、精神薄弱児施設、盲ろうあ児施設 | |
| 2直変則二交替制 | 重度身体障害者更生援護施設、救護施設 | |
| 宿直制 | 養護老人ホーム、重度身体障害者授産施設、視覚障害者授産施設、聴覚・言語障害者更生施設 |
カテゴリー:福祉の仕事選び
福祉の資格の意味
資格を中心に職種と職場、仕事内容について考えてみたい。
福祉の仕事の資格には国家資格と国が認めた事業にもとづく公的な資格などがある。
一般的に国家資格の方が公的な資格より仕事につくうえで有利といえるが、もちろん、資格をもっているからといって仕事につくことができるとは限らない。
近年ちょっとしたブームになった手話については、手話通訳士という公的な資格があるが、実際手話通訳士の資格を得ても職場は非常に限られている。
聴覚・言語障害者の施設でその資格を生かして生活指導員や職業・作業指導員として、あるいは各地のろうあ協会などで職員として働くという道はあるが、
手話通訳の仕事そのものを生業とするには時間がかかるだろう。
同じように人気のある仕事に盲導犬訓練士(盲導犬歩行指導員)があるが、実際に盲導犬訓練士への門戸はきわめて狭く一人前になるには時間もかかる。
また、盲導犬の訓練をおこなう法人には資格が与えられるが、盲導犬訓練士という個人資格はない。
このほか、健康運動指導士や福祉レクリエーション・ワーカーといった資格は、それだけで仕事に結びつくことはなく、
すでに関連の仕事についている人が専門性を広げるために取得していることがほとんどだ。
これらとは逆に、社会福祉士という国家資格は、さまざまな職種において求められたり、優遇される。
つまり、就職の際には有利と言える。
老人福祉施設や障害者施設の生活指導員に、また、患者の相談・援助にのる病院の医療ソーシャルワーカーや、地域福祉を盛り上げる社会福祉協議会の職員などにも社会福祉士の資格は役に立つ。
この点は、介護福祉士もおなじだ。
ところで、社会福祉士や介護福祉士のような資格を「名称独占」という。
これは、その資格をもっている人だけがその「名称」を用いることができるという法的規制を意味する。
これに対して業務独占という言葉があるが、これは医師や弁護士のように、名称をつかうことだけでなく、その資格をもっている人だけしかその「業務」ができない規制をいう。
したがって、資格をもっている人しか介護福祉士や社会福祉士を名乗ることはできないが、その資格がなくても介護福祉士や社会福祉士がするような業務はできる。(実際は資格保持者が徐々に増えているようだが。)
もうひとつ、資格と職種と職場について考えるうえで大切なことは、「公」と「民」のちがいである。
厚生省の官僚も福祉の仕事についているわけだが、官僚になるためにはどんな資格よりなによりまず、国家公務員にならなくてはならない。
非行のある少年の処遇にあたる保護観察司も法務省に所属する国家公務員である。
同じように、地域の福祉行政を担う福祉事務所でソーシャルワークの仕事をしたり児童福祉の中心機関である児童相談所で児童福祉司の職につき相談・援助の仕事にあたるためには、まず、公務員試験を受けて公務員になることが必要だ。
そのうえで、社会福祉主事任用資格などを得る可能性がでてくる。
こう考えると、公務員である職種や資格は、公務員試験の受験資格がその仕事につくための重要な条件になるのがわかる。
福祉の仕事に興味をもつ人でも、仕事へのアプローチはさまざまだろう。
ある人は資格取得を第一に考え、またある人は職種にこだわる。
施設や職場の種類から検討していく人もいるだろう。
しかし、欲をいうならば、流動的な仕事だけに、あらゆる角度から探ってみて全体像を把握することが大切だろう。
カテゴリー:福祉の仕事選び
福祉の仕事の魅力
福祉の仕事は、いろいろな意味で楽しい職場であり、充実感にみちあふれた仕事であるといえます。
第一に、機械をいじったり、コンピューターだけで長時間使われるような職場と違い、一人ひとり個性あふれた人々との接触のなかで、思わず感激する場面がしばしば繰り広げられるということです。
第二に、そのようななかでの援助は、決して型にはまったものではありません。
それは援助を求める人々の要求に応じて、その状況における創造的な仕事であるということです。
そのなかで、ほんとうに相手の役に立つと思える時の感激は、他の仕事では味わえないものをもっていると思います。
第三に、社会福祉の仕事は、これからのお互いの人生で必要欠くべからざるものです。
それだけにその仕事を担うこと自体が、
人生をいかに生きるか、
どのような生き方をするかと関連して、
いかに福祉サービスを活用するかということについての自らの学習にもなるという点です。
このような仕事は、多少苦しくても、また厳しくても、他の仕事にはない喜びがあります。
しかし、それでも疲れはてて嫌になる人もいないわけではありません。
また、あまりにも賃金が安くてやめたくなる人もいるでしょう。
しかし、もう一度考え直してください。
多少の金をもらっても、毎日が空しくすぎていく仕事よりは、楽しく日々が過ごせます。
また、職場には、「あなた」を待っている人がいるのです。
あなたが喜ばれるような仕事をしていくこと、そのような人が増え社会からいかにたいせつな仕事かが認められ、
さらにあなた自身、こういう仕事をさらに高めたいという想いをもって、条件改善を要求することもできるのです。
社会福祉の歴史を学ぶと、福祉の仕事の多くは、はじめはボランティアによって切り拓かれたものであったことがわかります。
しかし、それが社会的に評価されるにしたがって、専門的になり待遇も上げられたのです。
「継続は力なり」という言葉があります。
福祉の仕事も、継続する人が増えることによって、より充実し、その存在への信頼も高まります。
そのなかでの社会的努力のなかで、条件整備もまたなされていくでしょう。
福祉の仕事を、積極的におすすめしたいと思います。
カテゴリー:福祉の仕事選び
福祉の仕事に必要なもの
福祉の仕事につくためには、まずどのようにすればよいでしょうか。
「あなた」の住んでいる地域の社会福祉協議会や各県の福祉人材センターなどを訪ねてください。
そこから得た情報でまず第一歩が踏み出せると思います。
紹介された職場では、まずあなたが、何ができるか、何をしたいかを、はっきりと雇う側に伝えることです。
たとえば高齢者の介護をする施設に働きたいとか、ホームヘルパーになりたいとか。
福祉の仕事にとって必要なことは何でしょうか。
福祉サービスを現場で担う人々に対して、先駆者たちは、いろいろなことを言ってきました。
たとえばそれらを要約すると、私は、「熱い胸と冷たい頭と蓮しい腕」ということになると思っています。
いろいろな人がいます。
その人たちの一人ひとりの心をキャッチし、その人と同じ心の世界に立っていっしょに生きていくという熱い想いがなければ、福祉の仕事はできません。
と同時に、そういう熱い想いが実際にいかされるためには、その人を充分に理解する冷たい頭で、その人の個性や生活の状況、それまでの生活の歴史などをとらえ、理解することが必要になってきます。
しかし、それだけでも足りないと思います。
そのような熱い胸と冷めた頭でキャッチしたその人の生活上の必要を支え、またお互いに努力するために、
逞しい腕、つまり体力と身体を動かして実践する実技で担える力量が必要です。
以上のような在り方のなかで、とくに最近は、冷めた頭をより高めるための資格制度ができてきました。
また、その前提として実習を必要とすることを通じて、熱い胸や逞しい腕も育むことができるチャンスが、短期間ではありますが用意されました。
そのことが福祉の仕事にとって、前進であったということはまちがいありません。
しかし一方で、資格そのものがいまだ「名称独占」(その資格は、他で使ってはいけないということであり、
結果として、その仕事の社会的裏付けとなるもの)といわれる資格にとどまっています。
その資格をもっていなければその業務を行えないというところまで早く高めることが必要です。
さらにそれにふさわしい諸条件が整っていないことなどの問題があります。
しかし一方では、資格をとってしまえばそれで満足という人もなかにはいます。
実は、「資格は一つの条件であっても全てではない」ということも一方で考えていく必要があります。
「何のための資格か」「誰のために使う資格か」ということが、はっきりわかっていないと、それは何にもなりません。
最近、福祉の仕事を雇う側の立場の人、実際に福祉サービスを利用する人々がよく言うことがあります。
それは、多少頭がよくても、やる気と人柄が、さいごは重要だということです。
たしかにものが覚えられ、知識が豊富であっても、その人にやる気がなければ、福祉の仕事はやり通せないことは言うまでもありません。
と同時に、人間が人間を扱う仕事である以上、その人の人柄というものは、決定的な意味をもちます。
ことに障害をもっている人やあるいは社会的に弱い立場にある人は、人の心にきわめて敏感です。
それだけに福祉サービスを担う人の人間性ということが、大きく問われてくるのです。
カテゴリー:福祉の仕事選び
福祉の仕事への関心を持って頂くために
福祉の仕事に関心のある人は近年増えているようですが、その関心のもち方となるとさまざまなようです。
福祉全般に興味をもっている人もいれば、「高齢者」、「子ども」、「障害者」など、特定の対象者に関わることを希望している人もいます。
また、ともかく福祉の仕事の「資格」を取得したいと考えている人もいるでしょうし、「公務員として」の福祉の仕事につくことを第一に考えている人もいるでしょぅ。
あるいは、制度や資格にとらわれずに自由に働きたいと思っている人もいるはずです。
こうした多様な関心に応えるために、さまざまな方向から、つまり“マルデ’に「福祉の仕事」を紹介しようというのが当サイトのねらいです。
そのための具体的な方法として、「福祉の仕事」を「職種」、「資格」、そして「職場」という3つの基準からみることにしました。
わかりやすくいえば、「どんな職種があるか」、「どんな資格があるか」、「どんな職場があるか」という分け方です。
仕事を「職種」と「資格」と「職場」に分けることの意味と、3者の相互関係を把握することが重要です。
なぜならば、一つの方向からでは福祉の仕事を、とらえきれないからです。
当サイトをフルに活用していただければ、福祉の仕事の全般を俯瞰して知ることが出来るでしょう。
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